大学職員、イギリスで学ぶ。

30代主夫のUCL留学体験記

移住、そして留学までのあらすじ(その3)

人事との面談で勤務先の大学に「配偶者同行休業」の制度があったことが発覚し、イギリスに移住することがいっきに現実味を帯びてきたわたし。

ですが、やっぱりまだまだ考えるべきことはたくさんありました。

 

次に問題になったのは、

 

①大学に「配偶者同行休業」の制度があるとしても、担当部署がそれを許してくれるのか?

②担当部署の許可を得たとしても、渡英のタイミングはいつにすべきか?

 

ということです。

 

特に気がかりだったのは①でした。

当時自分は一応、担当内で一番経験の長い職員(5年目)だったということもあり、年度の途中に(家庭の事情とはいえ)休職してしまうことで職場に迷惑をかけてしまうのではないか。

当時の上司も、まさかこのタイミングで自分がいなくなることを予想はしていなかったでしょうし、もしかしたら「行っちゃダメ!」と言われる可能性もあるな…と思っていたのです。

 

とはいえ、いつまでも一人で考えていても仕方がない。

新学期の喧騒もひと段落した5月中旬のある日、上司との面談をセッティングし、妻の海外赴任に同行するため、休職をさせていただきたいということを正直に打ち明けました。

 

 

…その結果、なんと返事はすんなりOK。

 

「確かに、君が抜けたら担当内は大変だけど、君のキャリアを考えたら、成長のまたとない機会だと思うし、ぜひ色々と吸収してきて欲しい」

 

という旨のお言葉までいただき、胸が熱くなりました。

当時の上司は、バリバリの体育会系の出身だったということもあり、「妻の海外赴任に同行して休職?このくそ忙しい時に、甘いこと言ってんじゃねえ!」と一喝されることも覚悟していたのですが、それも杞憂に終わりました(これも一つの偏見ですね)。

何事も、相談してみないとわからないもんだなあと改めて感じました。

 

(とはいえ、他の社会人留学生の方々のブログを拝見すると、留学を理由に退職や休職を申請することで、職場とトラブルに発展するようなケースもあるようです。

私の場合は、スムースに事が運びましたが、状況は職場によりけりだと思います。

誰に相談するか、いつ相談するか、ということについては慎重に考えた上で行動に移した方が良いかもしれません。)

 

また、相談の結果、渡英のタイミングは、年内の行事が全て終了する12月下旬とすることに決めました。

妻の渡英は7月でしたが、進行中のプロジェクトや11月の学園祭のことを考慮し、上記のタイミングとすることで担当内でも調整が進み、正式に休職が承認されました。

正直、妻と同じタイミングで渡英するのがベストな選択肢ではありましたが、12月まで残って業務に一区切りをつけてから出発したことで、担当内のメンバーも快く送り出してくれましたし、自分自身も負い目のような感情を持つことなく過ごせたので、結果としては正解だったかと思います。

 

というわけで、晴れてイギリス移住への道筋が明確になってきました。

ここからは、すっかり記憶の片隅に追いやられていた「留学」の準備に取り掛かることになります。

 

(その4につづく)