大学職員、イギリスで学ぶ。

30代主夫のUCL留学体験記

移住、そして留学までのあらすじ(その2)

日々のマンネリ感を脱したいという思いで、半ば勢いでイギリス移住を決断したわたし。

しかし、イギリスに行って何をするのか?については全く考えておりませんでした。

そんな夫のアバウトさを見透かしていたのか、すかさず妻が切り出したのは

 

 

「イギリスにいる間、向こうの大学院に行くってのはどう?」

 

 

留学、かあ…。

確かに、イギリスに滞在する約3年間、プータローでいるわけにも行かないし、何か将来に役立つような経験ができたほうがいいよな…。

でも、大学卒業してから英語ほぼ使ってないし、イギリスの大学院なんて入学できるのかしら…。

そもそも、イギリス行くとしたら、仕事やめなあかんのかな…(今更)。

などとつらつら考えているうちに、妻が続けて言いました。

 

 

「職場によっては、留学中は休職を認めるところもあるみたいだよ。私としても、自分の海外赴任がきっかけでダンナが職を失うのは避けたいから、大学の人事担当者と相談してみてくれる?」

 

 

なるほど!!

さすが妻、ここまでを考えた上での提案だったのね。

確かに留学という建前があれば、大学も休職を認めてくれるかも。

そう考えた途端、がぜん留学に乗り気になってきました(我ながら実に単純です)。

近日中に人事と相談することを約束し、その日は話を終えました。

 

 

そして数日後、人事の担当者との面談。

 

 

わたし 「実は、近いうちに海外留学することを考えているんですけど、その場合に使える休職制度ってあったりしますか?」

人事  「いや〜…ないですね」

わたし 「そ、そうですか…」

 

 

やっぱりそううまくは行かないか〜。

あからさまにしょんぼりし始めた私に、人事が気を遣って、留学を考え始めたきっかけは何かと訊いてくれました。

 

 

わたし 「いや〜実は、妻が民間企業で働いてるんですけど、イギリスに赴任することになりまして。自分も付いて行こうかと思ってるんですが、その期間に留学をしようか、と思ったんですけど」

人事  「なんだ、それなら『配偶者同行休業』が申請できますよ!」

わたし 「へ?」

 

 

なんと、わたしの知らない間に、所属先の大学では、配偶者の海外赴任に帯同する職員に3年を上限に休職を認める制度ができていたというのです!

しかも、この制度は出来たてほやほやで、自分がこの制度を使うことになれば大学全体で2例目になるということも教えてもらいました。

(まさか、制度を作った人も、2例目が男性職員になることを予想してはいなかったでしょうが…。)

 

 

というわけで、仕事を辞めなくてもイギリスに行くことが可能であることが分かり一安心。

これはもう、イギリスに行けという天のお告げかと思いました(本気で)。

妻もこの知らせに大いに喜び、ここからイギリス移住に向けた動きが本格的にスタートしていくことになります。

 

(その3に続く)